中世英仏漫画”ししそん” 第2章 3-1
※この章では聖地にはたどり着きません。
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《解説》
・リチャード・フィリップのあゆみ
上で書いている通り、両王はフランスのヴェズレー(※)で一度合流し、出発の儀礼を挙行。その後それぞれの道をたどりシチリア(次の合流地)を目指した。出航はフィリップがジェノヴァ(彼はジェノヴァ商人に輸送を委託していた)、リチャードがマルセイユから。
(※)ヴェズレーはマグダラのマリアの聖地で、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステラ巡礼の出発地、ルイ7世とアリエノールが参加した第2回十字軍の出発地など巡礼と縁の深い土地である。
・リチャードの寄り道道中
ジェノヴァからシチリアに直行したフィリップに対して、リチャードはイタリア各地で寄港しながらゆっくり行軍している(※)。寄港地では風の都合等で何日か滞在することもあり、オスティア・アンティカ(ローマの都市遺跡)を見学したり、ナポリの修道院を見学したり、ヴェズヴィオ火山でハイキングしたり……わあ、とってもたのしそうですね!
(※)リチャードが船酔いしたからとも言われるし、到着が遅れている船団との合流を待っていたのかもしれない。
・軽石
リチャードがヴェズヴィオ火山でスコリアを拾ってきたのは本当。(リチャードはヴェズヴィオ山に登ってみたかったらしく、わざわざこの辺で長期滞在したそうだ)