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中世英仏漫画”ししそん” 第2章 2-2

バルバロッサの行く手には壮大なオチが待っている。

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《解説》

・リチャード・フィリップの協議

十字軍に備え、二人は12月30日から1月13日にかけて話し合いをした。ここでの取り決めは以下の通り。

(1)王はすべての十字軍参加者の財産を守ること。

(2)両王は互いに信頼しあうこと。

(3)留守中に本拠地が攻撃されたら互いに同盟すること。

   ★リチャードはルーアンノルマンディー公国の都)、フィリップはパリ。

(4)諸侯たちは王に忠誠をつくし、休戦すること。

   ★休戦に違反したら教会により破門されることになっていた。

(5)両王のどちらかが遠征中に亡くなったら、生き残った方が軍勢と資金を引き継ぐ

   こと。

(6)集合は6月24日(洗礼者ヨハネの祝日)、ヴェズレーにて。

これらの内容が、玉璽を押した正式な文書として作成された。

 

……うん、(2)の時点で無理だなこれは……

ちなみに作中だと主にフィリップの方に非があるように描いているけど、リチャードもケンカ売るような事ばっかしていて大概である。

 

・シュヴァーベン公フリードリヒ

バルバロッサの三男で、父に従って十字軍遠征に参加した。1166年生まれなのでフィリップより1歳年下。バルバロッサ(1122年生まれ)は初婚で子供が生まれなかったので、息子たちとは結構年が離れている。