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歴史関連のイラストや漫画、コラムなど。好きな分野は中世英仏、絶対王政、イスラーム、中国王朝。

中世英仏漫画 ししそん 第1章 4-3

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《解説》

・ジゾールの大ニレ

大人の男が9人がかりでやっと囲めるほどの大木だったらしい。この後もちょいちょい出てきます。

・東の諸侯ども

これまで書いてきたように、とにかくこの時のフランス王は周りに敵だらけ。フィリップは当初フランドル伯と結んで外戚シャンパーニュ家を降したが、今度はフランドル伯が脅威になったため、ヘンリと結んで対抗した。

・ヘンリのマント

ヘンリ2世は機能主義者なので、動きやすい、特に乗馬に適した短いマントを愛用していた。そこから「Curtmantle(短マント)」というあだ名で呼ばれていたそうだ。

ちなみに彼は常に動いていないと落ち着かない性分だったようで、ミサの最中にもおしゃべりや落書きをし、そもそも椅子に座ることがほとんどなかったらしい。

・領地もないのに

リチャードは1170年にアキテーヌ公に就任してから、母のもとでアキテーヌの統治を進めてきた。

一方若ヘンリはアンジュー、イングランドなどを相続することになっていたが、あくまで「統治予定地」でこれらの領地の所有権は父のヘンリにあった。父の存命中は政務にも携わらせてもらえなかったので、色々鬱憤をためていた。作中でヘンリは呆れているが、あんたのせいだよ!