中世英仏漫画 ししそん 第1章 2-4
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《解説》
・ヘンリとアリエノールの不和
Frank McLynn の Richard and John kings at war では、アリエノールはヘンリが政務で各地を巡回し一緒に過ごしてくれないのに不満で、アキテーヌの統治とリチャードの育成に専念するようになったと書いてある。
まだヘンリ・アリエノールのキャラがつかみ切れていないので色々読んでみようと思う。
・芸術とヘンリ
実際の所、ヘンリ2世は高度な教育を受け、芸術のパトロンになるなど無教養というわけではなかったようだ。ただし彼個人が芸術に興味を持っていたかは不明。合理的・実務的な彼の性格からすると、芸術活動する暇があったら仕事してそうだけど。
・ロザモンド
ヘンリの愛人ロザンモンド・クリフォードは「うるわしのロザモンド」の別名を持ち、同時代でも有名な美女だった。アリエノールが彼女を捕らえて虐待したといううわさもあるがこれは眉唾らしい。
ちなみにヘンリは色々お盛んなので、愛人も庶子もたくさんいる。中にはヨーク司教ジェフリー、ソールズベリ伯ウィリアムなどイングランド政権を担う重要人物も。
・ジェフリー
プランタジネット兄弟3男。長身でどちらかというと体育会系な兄2人と対照的に背は低め、口達者な頭脳派だったと伝えられている(誇張ではあるだろうけど、「口だけで2つの王国を滅ぼせる」という記述も by年代記)。
この兄弟はヘンリ(王子系パリピ)、リチャード(武闘派ロマンチスト)、ジェフリー(腹黒策士)、ジョン(メンタル弱いインテリ)とみんなキャラが立ってて面白い。
・筋肉馬鹿
と言っているが、リチャードは武闘派だが脳筋というわけではなく、意外と冷静で堅実な戦略家である。まあジェフリーは口も性格も悪いので……(史実