中世英仏漫画 ししそん 第1章 2-2
★縦書き本を読む要領で、読む順番は右→左です。
★画像が見づらい場合、新しいタブで開くと拡大表示できます。
《解説》
・お嫁さんが来ないでしょ?
当時ジョンはモーリエンヌ・サヴォワ伯の娘との縁談が持ち上がっていたが、領地を持たないことが交渉のネックになっていたため、ヘンリからジョンへの領地の割譲はそれを受けての措置だった。
・痛い目
実際その通りだから困る。
・ちなみに
若ヘンリは一時ジョンを預かっていたらしいが、どんな感想を持ったかは不明。
プランタジネット家(アンジュー家)が大陸・ブリテン島に持っていた領地を便宜的に総称したもの。当時そう呼ばれていたわけではない。
・南北フランスの個性の違い
(1)北フランス
言語はオイル語(現フランス語の源流)、法律はゲルマン法メイン、美術はゴシック、気質は集団主義的で武闘派、素朴な感じ。知的活動は聖職者メイン
(2)南フランス
言語はオック語、法律はローマ法メイン、美術はロマネスク、気質は個人主義的・芸術に長ける。知的活動は宮廷で広く行われ、とくに宮廷詩が発達。
等々の違いがあった。(アンリ・ルゴエレル著『プランタジネット家の人びと』より)
ちなみにオック語を話す南フランス地域を「オクシタニア」と呼び、有名な化粧品メーカー「ロクシタン」の名前はこれに由来している。
次回、いよいよ主役登場。